はじめに・・・ どこかで逢えたらに掲載されている漫画の作成過程を書きました。 数あるコミックサイトのそれぞれが、色んな過程を経て作成していると思います。 CGへたれ。絵柄へなちょこ。着色センスおっぺけぺー。漫画のネタへろへろ。 そんなサイトですが、それなりに考えて描いてるんだなぁっと思ってもらえたら嬉しいかもです。 このページにある手順はあくまでどこ逢えの二人の手順です。 現役バリバリで描かれている方達が読んでも得られるモノは何もないです(;´Д) |
へっぽこ&じゅん |
4コマ漫画ですから、やはり4つのコマで構成されています。
じつはこの4つのコマというのが曲者で、作画者の構成能力が必須となります。(どこかで逢えたらの場合じゅんさんの仕事)
普通の漫画は、大ゴマを使って迫力のあるシーンを見せたり、小ゴマを使ってキャラクターのわずかな仕草などを表現できますが、4コマ漫画にはコマが4つしかないのでそれは無理ということになります。
読者に伝えられる情報はほんの僅かという事になるので、いかに分かりやすく、いかに楽しめさせれるか。が大きなポイントとなります。
そこで、起承転結という言葉がでてきます。
この4つの文字は、起は1コマ目。承は2コマ目。転は3コマ目。結は4コマ目の意味を持っています。
見本 |
[起] [承] [転] [結] 4コマ漫画はどうしても最後のオチばかり先走ってしまいがちかもしれませんが、その4コマ目に行くまでの過程をしっかりと作っていると、より楽しい4コマ目ができるんじゃないかと考えています。 |
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[起]を描こう |
■[起]を描こう 左の1コマを見てください。 Moeが何時頃、どこにいるのか。という説明を絵でしています。 星空が見えるほどの綺麗な夜の森の中。という説明になっていると思います。 そして、オーガに発見されたMoe。でも気がついていないようだ。その様な感じです。 これから起こるであろう物語の序章というコマに仕上げています。 余分なモノは省きあえて木は2本程度に納めます。 1コマに入れる情報は少なければ少ないほど読者は物語にすんなり入れると考えているからです。 |
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[承]を描こう |
■[承]を描こう 左の1コマを見てください。 読者への説明は起のコマで終わっているので、それは描かずに物語を進行しています。 オーガは発見したのだから当然襲い掛かってきます。 Moeはその足音すら気にせず(気づいていない)何かをじっと見つめているというコマになります。 ソレ以上に「何か」に夢中のようにも見えると思います。 |
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[転]を描こう |
■[転]を描こう 左の1コマを見てください。 意外な結果が出ています。 上記にも説明したように「どんでん返し」が起きています。 線香花火に夢中のMoe。そしてそれを見たオーガの勢いが収まっています。 読者にこの先どうなるのか?と思わせるコマでもあるわけです。 |
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[結]を描こう |
■[結]を描こう 左の1コマを見てください。 皆一緒に花火を堪能している様が出ています。 つまり、これがオチという事です。 上記に書いた起承転結を照らし合わせてみると分かりやすいかもです。 決して難しい事ではなく、物語を作っていく上で「山場」を理解していれば自然とこの形になっていきます。 |
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例)ステルス5歩の場合 | |
もう一つ具体例としてUOで逢えたらから抜粋して説明します。 [起]を見てください。このコマでは、1コマ目なので情報を読者に伝えています。 バスターさんがLL部屋で死亡してしまい、回収に行こうとしているという説明があります。 ここで注意してほしいのは、説明文を使う場合、できる限り文字を少なくそれでいて、状況が分かりやすい文面が必要となります。 [承]のコマを見てください。 上記で説明した通り、回収に向かって見事に進入しているというのが分かります。 ここで注意したいのは、1コマ目で説明不足がちだった、どこにいるのか?という説明を絵で表現しています。 そして、3コマへの伏線である「ステルス」をしてココまで来た。しかも、5歩しか出来ない程度の腕前と情報の補佐もしています。 [転]のコマを見てください。 見て分かるように、「どんでんがえし」がありますね?(笑) ステルスに肝心なところで失敗してしまった。おまけにモンスターに発見されてしまった。 そして、絵としては、目の前に何気においてある骨であと1歩及ばずというのが分かるかと思います。 [結]のコマを見てください。 オチとして、一番ポピュラー?かもしれませんが、死亡してしまった。というオチになっています。 このように、起承転結を使って表現していくことになります。 |
まとめ
4コマ漫画の基本は起承転結です。
ですが、これは4コマ漫画にだけいえる事ではなく、様々な漫画にもいえる事だし、ドラマ、小説、映画といった創作した物語には常にあることです。
ドラマを例えるのなら。
ドラマの最中に色々な出来事が主人公の周りで起こる(起にあたる)
↓
恋人と距離が離れてしまう(承にあたる)
↓
何かのきっかけで恋人との絆が深くなる(転にあたる)
↓
次回のヒキとして何か事件の前触れがでる(結にあたる)
といった具合です。
物語の山場を越えて主人公が強くなったりする事もそれに該当すると思います。
読者にとって、ただ平坦な物語よりも、多少の山谷がある話のほうが盛り上がりやすいものです。
4コマ漫画はそれほど深いテーマを出すには難しいので、お手軽に読める起承転結です。
現在様々な4コマ漫画があり、不条理な漫画もとても面白かったりします。
起承転結という枠に留まらず、独自の4つのコマの編成もいいかもしれません。
面白い漫画を書き上げるというのは考えているよりも難しく、それを色々な人に受け入れてもらうにはもっともっと修行しないと無理かと思います。
僕たちも常に修行者であり、この先もっと色々な事を学ばないといけないと思っています。
一概に面白い。と云われる漫画はお笑いだけじゃないと考えます。
僕の面白い漫画というのは、悲しかったり。笑ったり。感動したり。心に何か小さなものでも残ったモノはみんな面白いものだと考えています。
ゆえに、これから先も少しでも読者さんの心に残る作品を作り出していきたいと思っています・・・。